2010.09.05.Sun(21:19)
メタリカとオジ―オズボーン
OZZY OSBOURNEとMETALLICAの共演が2008年についに実現した!
この年の『OZZFEST』においてである。
OZZY OSBOURNEは へヴィメタルの創始者であるBLACK SABBATHの初代ヴォーカリスト、
かたや
METALLICAはメタルの帝王である。
こんな夢のような共演が実現していたとは全く驚きの一言に尽きる!
何故、この共演が日本で出来なかったのか、残念で仕方がない。
実現していれば、東京ドームで2日間開催が余裕でできたに違いない!
しかし、METALLICAがヘッドライナー以外でフェスに参加したのはいつ以来であろうか?
実はこの両者、既に共演が実現していた!
それは86年のOZZYの『ULTIMATE SIN』(下図)リリースに伴う、イギリスツアーの前座としてMETALLICAが抜擢された時であった。
METALLICAは『MASTER OF PUPPETS』 (下図)がようやく全米でゴールドをあげれた中堅へヴィメタルバンドにすぎなかった。
その前座をつとめた時の映像が以下
↓
そして、当時のオジーの映像がこちらである
↓
しかし、時は2008年。
全くMETALLICAの地位は86年の時とは比べるまでもない、とんでもなく大変異をとげて世界的に音楽の様相を変異させた!
いってみれば手のつけられないビッグ過ぎる存在にまで成り上がってOZZYの前に立ちはだかっていたのである。
86年のMETALLICAとオジー
前の項で、91年には
THUNDER、TESLA、EUROPE
といったハードロックバンドを前座にして東京ドームにて『FINAL COUNTDOWN』のトリを務め、
2006年には
AVENGED 7FOLD、ZEBRAHEAD、STONE SOUR、DEFTONES
といったへヴィメタル、ミクスチャー、ラウドといった様々なジャンルを擁したバンドを前座にした『SUMMER SONIC』においてトリを務めたMETALLICAの雄姿を見て、
「ジャンルを超えて、世代を超えてフェスでヘッドライナーをつとめれるバンドは世界ひろしといえどもこのMETALLICAとオジーオズボーン擁するBLACK SABBATHくらいのものではないか?」
などと思ったと書いたが、その2つのバンド(厳密にはちょっと違うが)の共演が実現したのである!
私には驚きであった。
OZZYのこれまでのスタジオアルバムのアメリカだけの売り上げ総枚数は1950万枚であるが、
METALLICAのそれは4800万枚で、
OZZYのそれを倍以上引き離している。
だが、ヘッドライナーは勿論OZZYである。
地位的なものもあり、どちらが歓声がおおきかったかは予想しにくい。
1970年にオジーオズボーンがBLACK SABBATHでデビューした。
そのときのデビューアルバムである『BLACK SABBATH』から脱退する最後の8枚目の『NEVER SAY DIE』までのアルバムはすべて全米でプラチナディスク(100万枚)を獲得している。
アルバムによっては、400万枚や200万枚以上を売り上げているものも勿論ある。
今でこそ100万枚以上の売り上げなど珍しくもなんともないが、1960年代後半から70年代の、当時の流行を考えれば、ポップやギターの音が薄いロックしかなかった。
そこにおいて
BLACK SABBATHのようなへヴィでダ―クでおどろおどろしいミュージックなど他に例を見ず、当時はいかがわしい、胡散 臭い、怪しい異端児的な存在であったことは間違いない!
そういった風潮のなかで、そんなニューミュージックを世に出してプ ラチナディスク以上を獲得したというのは、特筆に値する!
↑ デビュー当時のBLACK SABBATHとデビューアルバム
流行にのって、その流行の音楽でプラチナを獲得するよりも非常に価値は高いし、多くの人々の心に強烈な印象を残すことは間違いない。
BLACK SABBATHをみて、へヴィメタルをやろうと決心してメジャーなアーティストになった例はいくつあるかしれない。
METALLICAもその一つである。
その敬意をこめて彼らはカヴァーアルバム『GARAGE INC』 (右下図)において“Sabbra Cadabra”をカヴァーしている。
METALLICAが86年当時とはうってかわってとんでもない存在になった引き金となったのは、勿論91年の『METALLICA』(ブラックアルバム)にほかならない。
このアルバムの特徴は、
へヴィで重量感溢れるギターリフが印象的で、ハードロックにキッズにも受け入れやすいキャッチーなメロディを擁していて、全体的にミドルテンポの曲が多い、という点に尽きる。
私もこのアルバムを聴いてMETALLICAのファンになった。
このアルバムが全米初登場ナンバーワンを獲得し、今までに全米で1500万枚、全世界で2000万枚以上を売り上げているのである。
●その『METALLICA』アルバムからの超名曲が以下!
↓
これほどの売り上げをとばせば、このアルバムを追随しようとするアーティストやバンドが大勢出てきても全然不思議はなく、このアルバム発表後に、このアルバムの特徴である、へヴィでダーク、そしてミドルテンポを特徴とする音楽が世界中で蔓延したのはみなさんご存知の通りであろう。
その音楽は、グランジ.オルタナなどと呼ばれた。そして、ドゥームメタルなる音楽も勃興した。
その発端はあの『METALLICA』であることは間違いない!
METALLICAが、それくらいの影響力を持つようなバンドになったということは、まさしく想像を絶するほどの巨大な神をも超えた存在になったといっても過言ではないであろう!
そんな、90年代の半ばのグランジオルタナ、ドゥームメタルの隆盛のなか、
そのドゥームメタルの創始者的存在はだれか?
ルーツはどこにあるか?
という多くの人々の関心が引き起こされ、OZZYやBLACK SABBATHが注目の的になったのである!
この頃の、グランジオルタナ、ドゥームメタルの隆盛のなかにあったからこそ、OZZYやBLACK SABBATHが時代を牽引する存在として白羽の矢が立ったとしか私には思えない!
私が、ハードロックやへヴィメタルというものに関心を持ち始めた80年代後半において、確かにOZZYは売れていた。
その当時タイムリーのアルバムであった『NO REST FOR THE WICKED』にしろ、次の『NO MORE TEARS』にしろ200万枚以上の売り上げを全米であげていた。
その数年前の『MONSTERS OF ROCK』においても、ヘッドライナーをつとめるなどして活躍はしていたが、89年の『MOSCOW PEACE FES』においてはBON JOVI、SCORPIONSについでサードビルの待遇であったし、96年の『MONSTERS OF ROCK』ではKISSにヘッドライナーの地位を譲らなくてはいけなかった。
確かに売れていたが、へヴィメタルシーンを引っ張るほどの強力な存在ではなかった。
といえるであろう。
しかし、それ以降、事態は急展開する!
ハードロックの時代は終わり、もはやへヴィメタルやドゥームメタル、へヴィロック、モダンへヴィといったアーティストが大股を広げてシーンに踊りだすことになる。
そういったジャンルの創始者的存在としてOZZYに注目が集まり、彼のバンドはヨーロッパやアジアは勿論、チリやアルゼンチンといった南米でのメタルフェスにおいてもヘッドライナーをつとめることになる。
それらのフェスに参加したバンドはハードロックやへヴィメタルは勿論、ラウド、へヴィロック、ミクスチャー、デスメタル等々いろんなジャンルのバンドが参加していた。
96年を最後に、OZZYがセカンドビル以下になったフェスを日本のメタル雑誌やブートレッグ屋において必死になって探すも見つからないのである。
彼も、侵すことの不可能な孤高の存在になったのは間違いない!
そんなミュージックシーンに変化したからこそ、BLACK SABBATHのオリジナルメンバーでの復活が97年に可能になったとしか思えない。
そして、オジーとMETALLICAとのデュエットがおこなわれた!!
非常に貴重な映像である!
↓
90年代の中盤以降のへヴィでダークなメタルが闊歩していた状況において初めて可能であったといえるであろう。
その音楽状況の大きな下地を敷いたのは、他の誰でもないMETALLICAなのである!
下地を敷いたのみならず、『MATALLICA』以降の『LOAD』『RELOAD』といったアルバムも連続して全米で初登場ナンバーワンを獲得したことも大いに関係ある。
その下地があったからこそ、へヴィ、ラウド系のバンドばかり集めた『OZZFEST』の開催がずっと13年以上続いているのも可能であるとすらいいたくなるほどである。
こういった事象をみて、OZZYはMEATLLICAに感謝しろ!
といいたくなるほどであるが、意図的にシーンを左右したわけではなし、そんなことが可能であるわけはないので、その要求は的外れではあるが、OZZYがその時代の産物に授かれたことは間違いない。
その2つの超孤高の存在がこの年、日本に来日する。
OZZYは『LOUD PARK』においてヘッドライナーとして参加し、METALLICAは単独公演をおこなう。
これらに行く人は今回のこの記事を見て、一つの知識として読んでいて損はないと思う。
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グレイテスト・ヒッツ~オズマン・コメス~
メタリカ
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9月25日26日 さいたまスーパーアリーナでの公演も決まったMETALLICAの公演も決定!
10月16日17日 KORNとOZZYがそれぞれヘッドライナーに決定したLOUD PARK!
16日はHALFORD、STONE SOUR、ACCEPT、RATTなど
17日はMOTORHEAD、AVENGED 7FOLD、ANGRAなどが参戦決定!
その他の、参加バンドは以下を見てチェック!
11月30日 12月1日 東京ドーム公演が決まったBON JOVI!
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