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radio city

 

 2007年、ついにレジェンドが実現した!

 ロニージェイムズディオ、トニーアイオミ、ギーザーバトラー、ヴィ二―アピス

というメンバーでのバンドが再結成された。

 周知のようにこのメンバーは80年の旧BLACK SABBATHのメンバーであるが、オジーが同時にOZZY OSBOURNEとしてバンドを結成して活動していたため、そのバンドとの混同を避けるためなのか、違う理由なのかはわかりかねるが、

 今回は80年のこのメンバーで出したアルバムのタイトルをとってHEAVEN AND HELLと名乗ることにしたようである。

 しかし、この面子では92年BLACK SABBATHとして再結成し、1枚のアルバムを出してツアーを敢行するが、このバンドがOZZY OSBOURNEの引退ライヴ(とはいえ、あれから18年経っているにもかかわらず、オジーは引退せず、いまだに現役でがんばっているが)の前座を務めることになったが、

 オジーを毛嫌いしているロニーが断固反対し、バンドと対立。

 バンドはオジーの前座を強行し、ロニーは拒否したため、ロニーの代わりにJUDAS PRIESTロブハルフォードがつとめるという茶番劇が勃発した。

 
その時のライヴの模様をショットしたブートレッグがあるが、非常に貴重な映像として今でも話題になっている。

何せ、ロニーの代わりをロブがつとめた時の映像であるから、かなり貴重な映像であることは確かであるが…

そのブートのジャケがコチラ
ブート

 その後、ロニーは機嫌を戻すことができず、そのまま脱退し、自らのバンドDIOを再結成させる。

 その直後の、ギーザーバトラーのインタビューが興味深い。

ギーザー 
インタビューア:「今、ロニーにどういう気持ちを抱いていますか?」

ギーザー:「やっぱり、自分のバンドを持った方が良いと思うんだ。
ロニーは自分で思ったことは絶対に曲げない。

反対にああしろこうしろとこちらに指図を出すんだ。

だからこのバンドを抜けて、自分のバンドを持ったことは彼にとって良いことだったんじゃないかな。」

インタビューア:「DIOの最新アルバムは聴きましたか?」

ギーザー:「ああ聴いたよ。全然良いとは思わなかったがね(笑)」

だいたいこんなだったのを憶えている。

dehumanizer.jpg

 92年に、ロニージェイムズディオ、トニーアイオミ、ギーザーバトラー、ヴィ二―アピスと言うメンバーで集まって作ったDEHUMANIZER (上写真)の出来は、 ロニーによる不本意な仕切りによって制作されたアルバムで、ギーザーとしてもそんなに気に入ったアルバムにはならなかったようである。

 ロニーはそこそこ気にいっていたようであるが…

 あのアルバム制作時のギーザーの顔はあまり芳しくなかったが、ロニー脱退後の顔はとても晴れたモノであったのを憶えている。

 しかし、あのアルバムは今も迷盤である!

 超名作HEAVEN AND HELL (下写真)に比べどうたら、期待よりどうのとよく言われたアルバムであるが、私は良いアルバムであると思う。

 それほど「良い!」と叫べるようでもないが…

 私は、今や超名盤HEAVEN AND HELLがリリースされた時は、タイムリーで聴いておらず、その当時はハードロックすら全く知らない状態であったので、このアルバムへの思い入れはなく、比較するということができなかったのである。

 天国と地獄

 しかし、この面子での再結成がなされ、ニューアルバム発表なしのツアーが敢行されるという告知がなされると、ことごとくいろんなコンサートが売り切れ、いろんなメタルフェスティヴァルでヘッドライナーに抜擢されたのは興味深い!

 ここ日本でのイヴェントであるLOUD PARK 07でもヘッドライナーになった。

loud park 07 

 ロニーディオという人物は非常に波乱万丈な人生を歩んでおり、リッチーブラックモアRAINBOW脱退後はオジーの抜けたBLACK SABBATHのシンガーとして2代目をつとめ、そこで発表したアルバムは2枚ともゴールド以上の売り上げ
を達成し、その2枚とも今では伝説的なアルバムとして語られることになる。

 その後、自らのバンドであるDIOを結成し、ここでもプラチナを連続して獲得し、その次はゴールドに甘んじるが、勢いは凄まじかった。

 その後、アルバムをリリースするも、低迷。

 かつての成功は達成せず、そのうちにBLACK SABBATH再加入の話が発生し、それに乗る。

 そこでもかつての成功を収めることはできなかったが、コンサートでの観客動員数は非常に高く、その頃のブートレッグを垣間見ると、アメリカでもどこでもアリーナばかりである。

 
イタリアでのフェスも経験しそこではセカンドビルをつとめた(代表的なのはREGGIO EMILIAであろう)。

ロニー

 その後再脱退し、またもDIOを結成しアルバム発表とツアーの敢行を重ねたが、どれもいい出来のものであったと私は認識している。

 何故なら、どれもロニーは妥協せず、力一杯のヴォーカルをレコードでも、コンサートでも披露してくれたからである。その姿勢には頭が下がる。

 80年BLACK SABBATHや初期のDIOのような成功を収めることはできなかったが、どんなアーティストにも作家にも、それは需要逓減の法則が働くのであるから何もDIOだけ責めるには当たらない。

 20年以上も初期と同じようにプラチナを獲得しているアーティスト、何年たってもどれもベストセラーを達成している著述家や作家はいないのと同じである。

 20年前にすきになったアーティストで、今もニューアルバムを買い続けているアーティストが普通の人でどのくらいいるであろうか?

 5指以下であろう。

 それが普通である。

 アルバムが売れようが売れまいが、自分が心底好きになったアルバムを愛聴していけばいいのである。

 2000年初頭には、コンサート会場が中級ホールかクラブでしかできなくなってしまっていたDIOであるが、このHEAVEN AND HELLにおいては、また大きなホールやアリーナでばかりである!
ポスター 
 このライヴDVDの会場になったレイディオシティホール6000人を擁するホールであるが、ソールドアウトになったのである。

 ヘッドライナーをつとめたLOUD PARKの会場であった さいたまスーパーアリーナ37000人を擁する。

しかし、面白いものである。

 DIOでなく旧BLACK SABBATHのメンバーで集まった場合には大きなホールかアリーナが普通になってしまうからである!

 歌っているディオは同じなのにである。

 古今東西を問わず、やはりバンド、と言う形態には、人間は安心を覚えるのであろうか?

 バックバンドがアルバム発表ごとに毎回変わってしまうイングヴェイマルムスティーンや最近のWHITESNAKEが成功できないのもそういったところに関係しているのかもしれないし、DIOにはロニーディオ以外特徴のあるミュージシャンがいないといわれていたのも関係しているのかもしれない。

(ここの部分に関しては、必ずしもDIOに特徴的なミュージシャンがいなかったとは思わないが…)

sweden rock 
また、いまやラウドへヴィの時代だという面は、見逃せない。

このバンドはLOUD PARKに参戦したが、今は『HARD PARK』なるものはない!

 ハードロックアーティストだけを集めたようなイヴェントであるが、そういったものを企画しても、あまり成功する見込みは低そうである。 

 そのへヴィラウドの元祖的存在は?

 と言うことで誰もがBLACK SABBATHあらためHEAVEN AND HELLを観に来ようとしたのであろう。 

 しかし、この面子でのアルバム売り上げはHEAVEN AND HELLプラチナ(100万枚)、MOB RULESはわずかゴールド(50万枚)である。

 たったこれだけの売り上げなのにこれ盛況ぶり…不思議といえば不思議である。


 その元祖的存在としての品位が語られるためには、以下の要件が必要である。 

 1. 今流行りの音楽であること
 2.内容が素晴らしいこと
 3.2番目のその素晴らしさが長い年月をかけて語られていること

 最後の項目の補足であるが、例えばあるアーティストがたった1枚だけ500万枚の売り上げを達成したアルバムを出しても、次のアルバムやその後出した何枚かのアルバムが良くなかったなどの理由でシーンに完全に忘れ去られるようでは、その力を保持することはできないのである。

 やはり、何年もかけて語られる必要がある。

 
ロニー脱退後のDIOBLACK SABBATHの成功や、オジー時代の成功やOZZY OSBOURNEの成功、そのシンガーがかつて所属していた同じバンドという事柄、へヴィメタル界では神的存在にまで崇め奉られているトニーアイオミのギター…

 こういったものがいろんなふうに年月をかけてコラージュされて、今のHEAVEN AND HELLの地位を獲得したとしか思えない。

 ロック界やへヴィ界で名を馳せた大物が多数参戦するSWEDEN ROCK FESTIVALGODS OF METAL』 (イタリア)でもヘッドライナーをつとめ、

 日本ではLOUD PARK 07ヘッドライナーをつとめたが、

 その後6700人収容東京国際フォーラムで単独公演を敢行、

 その後大阪城ホールにて前座をマリリンマンソンにして『大阪LOUD PARKを敢行など、信じれない奇跡が多数起きている。たかがプラチナアーティストがである!

マリリンマンソン


そのメンバーの生み出すマジックに驚嘆の思いを馳せるのは私だけではないだろう!
 
gods.jpg


 この面子で口論別れになってしまった92年であるが、今回の再結成は意外とすんなりと事は進んだようである。
 

 コンサートツアーを敢行してから事は始まった!

 再結成にあたりまずアルバムを制作してからでなく、長年会っていなかったメンバーの間では、コンサートツアーをしてからの方が上手くいくパターンが多い。

 HEAVEN AND HELLも例外ではない。

 ロニーディオDIO93年に再結成してから、ほとんど演奏されなかったこのアルバムのこの曲からコンサートは始まる。
     ↓
 ●“After All”




 この面子でのメンバーでのライヴを初めて観たのは92年のブートレッグが最初である。
 

 その時感じたのは、バンドとしての一体感である。

 
後期のDIOは、あまりにロニーディオの驚異的だがあまりのアクの強さに他のバンドが中和するものをもっていないということが浮き彫りになってしまい、それに耐えれらなくなってDIOのライヴを好んで観ることができなくなっていたが、

 隣にいるトニーアイオミというもう一人のアクが存在することによってバンドとしての一体感を保てているということに気付いたのである 。

アイオミ


 おどろしいギターリフで始まるが、そのおどろおどろし過ぎない雰囲気の塩梅が何とも絶妙でさえある!

 ここ日本では、あまりに過小評価されているトニーアイオミであるが、アメリカやイギリスなどのヨーロッパでは最高級の賛辞が彼に送られているのである。

 それはOZZFESTに関するビデオを観れば一目瞭然である。

 どのアーティストも彼を神のように奉じているのである。

 やはりへヴィメタルの祖BLACK SABBATHのギタリストである。

 その実力は伊達ではない!

 

 ●“Sign Of Southan Cross”




 この曲は92年のツアーでは演奏されなかった。

 しかし、ディオの声とトニーの魅力を最大限活かす曲として非常に目を見張るものを感じる!
 
 ズシーンと重いリフ、そして聴いて一発でわかる彼特有の味は、ヴェテランの域に達したものでないと出せない技である!

 リッチーブラックモアマイケルシェンカ―は彼らの名を冠したバンドで来日し、何度か日本武道館で敢行する快挙を成し遂げているが、この2者に共通する点は、

 それほど速弾きをしないこと
 味で勝負するメロディを有していること

 この2点が挙げられる。

 こういった点から考えて、速弾きが当たり前になった現今であるが、こういったギタリストでさえも高く根強い人気を誇っていた日本で、なぜかあまり評価されることがトニーアイオミはないのが不思議である。

 彼のギタリストとしての実力は間違いなく世界屈指のものである。

 2者と同じように、もの凄い速弾きをすることはないが、その導きだすメロディには瞠目すべき、いや瞠目さざるを得ないものがあるのである。

 日本では、トニーアイオミは全然過小評価されている。

 その理由は、「速弾きがないから」と言われそうであるが、ならリッチーブラックモアマイケルシェンカーもしないではないかと、反論したくなる。彼らと同様のあるいはそれ以上の味をもっているではないですかと言いたくなる。

 その技が、オジーオズボーンロニーディオという大物シンガーとぶつかりあうと、とてつもない震憾を聴き手の魂に響くのである!

 OZZYよりもBLACK SABBATHの方を、DIOよりもHEAVEN AND HELLのDVDを多く観てしまう理由がそれである。

 ●“Lady Evil”





 この曲も92年のツアーでは演奏されなかった曲であるが、今回演奏されることになった嬉しい佳曲である。

 この曲を最初に聴いた時は、DIOの曲かと思ったが、違った。 MOB RULES収録の曲である。
 明らかにロニーディオはこの時代の残滓をDIOに持ち込んでいる。

 今回はこの面子であるが、オジー時代のBLACK SABBATHの曲は一切演奏されていない。次のツアー時もである。

 そのことで残念なのは、トニーアイオミの特徴を最大限活かす”War Pigs””Black Sabbath””Iron Man”といった重いリフが炸裂すればたちまち聴き手の魂を揺さぶり壊す曲が演奏されていないことである。

アイオミとギーザー


 でも、この曲もまたアイオミの特徴あるリフが炸裂している。

 ”War Pigs””Black Sabbath””Iron Man”ほどでないが、その味は堪能できるのでまあ良いし、長らく演奏されていない佳曲を堪能できるということで、目をつむろうかなとは思うが…。

 それにギーザーの躍動感あふれるベースも活躍している。

 “Die Young”は毎度のことながらトニーのギターソロで始まる。それは92年の時も同様である。


 その紡ぎだすメロディは聴いて一発で彼とわかる。

 この曲は、間違いなくこのバンドでの必須曲である!

 やはりこのビデオを観ているとDIOよりもこの面子の方の映像を観てしまう理由に納得してしまう。

アンバサダー

 やはり、バンドは驚異的なシンガーと、それを中和させるような良い意味でのアクをもったギタリストがいて初めて輝ける、ということである。

 凄いシンガーだけでも、凄いギタリストだけでもいけないのである。

 両方を備えなくては、良いバンドとして評価されることはかなり難しい。

 それはなぜかと言われても、そういう理想像をどうしても心が自然に求めてしまうからだとしか言いようがない。

 これは偏見かもしれない。

 だが偏見を持たない人間はいないのである。


●”Falling Edge Of The World ”





 この曲は聴いての通り、幽玄な冷厳な雰囲気で始まる曲である。

 ロニーと言うと、へヴィな楽器音に打ち負けないでメロディを歌いこなす声の持ち主であることがよくいわれるが、こういった冷ややかな雰囲気でも巧みに歌いこなすところも注目して良いと思う。

 それに早くから私は注目していた。
 
 これだけ巧みに歌いこなせれば、ピアノをバックにしたバラードも巧みに歌いこなすのは間違いない。

 だが、それはロニーの趣味ではないし、もし歌ってもロニーの顔に恋愛バラードは似合わないであろう。

 セットリストは以下である。
   ↓
 1. E5150
 2. After All
 3. The Mob Rules
 4. Children Of The Sea
 5. Lady Evil
 6. I
 7. The Sign Of Southan Cross
 8. Voodoo
 9. The Devil Cried
 10. Appice Solo
 11. Computer God
 12. Falling Off The Edge Of The World
 13. Shadow Of The Wind
 14. Iommi Solo/Die Young
 15. Heaven And Hell
 16. Lonely Is The Word
 17. Neon Knight

 このバンドは元BLACK SABBATHのメンバーで集まったのであるが、その名を廃してHEAVEN AND HELLと名乗ることによって、 HEAVEN AND HELL』『MOB RULES』『DEHUMANIZERというアルバムからしか演奏しない事を明確に表したということが、読み取れる。

 オジー時代の曲は一切演奏されていない。

天国と地獄

 そのことによって、92年のこのメンバーでの再結成時に演奏されなかったロニー時代の名曲が多く演奏されているのは、ファンとしても非常に嬉しい限りであろう。

 私のみならず、 「ギターとヴォーカル」この2者が輝いているバンドは非常に評価されやすい。

 どちらだけが良くてもダメなのである。

 それは衆目が一致するであろう!

 DIOが後期においてあまり名声を博すことができなかったのは、ロニーの良い意味でのアクに対抗すべくギタリストが存在しなかったのも1つの理由ではないだろうか(確かに、トレーシーGクレイグゴールディもテクニック的には素晴らしいものがあったが)。

 その「ギターとヴォーカル」の2者が輝くことによって最高のステージングを堪能できる名ライヴ盤としてこの映像をおススメしたい!
    ↓
  

●後者を再生するには以下のプレイヤ―が必要です。
     ↓

     
     CD 



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