HR/HM温故知故
かつて一世を風靡したHR/HMについて、私の個人的な思いいれ、独自な見方、ニッチな情報、そして映像を提示していきます
94年にWHITESNAKE,SEPULTURA,AEROSMITHが出演した『SONORIA FESTIVAL』
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94年、この年は非常に心浮きあがった年であった。

前年は、稀に見る冷夏であり、そしてどのバンドも出すアルバムは良いモノが少なかった。

しかしこの年は、冷夏などでは全くなく、逆に非常に暑い夏となった。

のみならず、いろんなバンドが良好なアルバムを出したのだった。

その代表例が、AEROSIMITHGET A GRIPであろう。

GetAGrip

GET A GRIP

このアルバムは、このバンド最初の全米ナンバーワンアルバムとなり、その後の歴史を見ると、このバンドが快進撃を続けるきっかけになったアルバムになったのであった。

そして私事に近い意見を言わせてもらえれば、嬉しい事実があったのだ。

それは大好きなWHITESNAKEが復活したのだった!

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   WHITESNAKE


90年に今も記憶に残る素晴らしい来日公演をおこなった後に、このバンドは一時期休止状態になる。

そして、デヴィッドカヴァーデールは、93年COVERDALE/PAGEを結成し、アルバムを出す。

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  COVERDALE/PAGE

これが、全米5位に入る快挙になり、来日公演をおこなうが、これをもってこのバンドは解散。

そしてWHITESNAKE復活に事が運ぶのである。

この年に、WHITESNAKEのベストアルバムが発売される。
greatest


それはこのバンド結成から最新アルバムまでのベスト曲を選出されたものではなく、83年『SLIDE IT IN』からSLIP OF THE TONGUEまでの3作からのチョイスであった。

これは、非常に私にとって喜ぶべきことであった。

なぜなら、『SLIDE IT IN』からのWHITESNAKEこそが私にとっての最高のバンドであり、それ以前のものに関してはヘヴィさやゴージャスさが足りないために、それほど夢中になれないからである。

それに、87年のアルバムからのWHITESNAKEからこのバンドのファンになった人のほうが、それ以前のバンドからのファンよりも絶対数では多いのは明白であろう。


この年には、よろこぶべきことにBON JOVIの初のベストアルバムである 『CROSS ROAD』も発売された。

クロスロード
『CROSS ROAD』

このアルバムは、日本を含む7か国で1位を獲得し、本国アメリカでは8位に入った。

そして今までに全世界で2000万枚以上のセールをあげているのである。

そして、それのみならず、SLAYERDEVINE INTERVENTIONを発表し、これが全米初登場8位を記録するのである。

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DEVINE INTERVENTION

こういった事実をもって、「ハードロック、ヘヴィメタルの復活だ!」と誰しも思ったに違いない。

しかし、事実はそうではなかった。

後の歴史をみればわかるように、ハードロックは長い不況に突入し、ヘヴィメタルが全盛の時代に突入したのだった。

91年MEATALLICAが発表したMETALLICA全世界で2000万枚以上のセールをあげ、このアルバムの音楽性を象徴するヘヴィでダークでけだるい音楽がメインブームとなり、そういった音楽性をどのバンドも真似るようになったのだ。

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ヘヴィメタルバンドにとっては、そういった音楽性を取り入れることによって音楽がより魅力あるものに変わったことは間違いない。

しかしハードロックバンドにとっては、そういう音楽性を取り入れることは、木に竹を接ぐようなもので、相いれることはないのだ。

あのアルバムが元で、こんにちのヘヴィメタルブーム、ラウドブームが起きたのである。

私はそう読んでいる。

90年代半ば以降は、80年代にアリーナで演っていたハードロックバンドが中級ホールに、中級ホールでしていたバンドがクラブにと規模を縮小していったのだ。

しかし、ことAEROSMITHは事情が違っていた。

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   AEROSMITH


多くのハードロックバンドが下降していく中、このバンドだけは人気を上昇し続け、コンサートの観客動員数も伸ばし続け、98年についに東京ドームでの公演が実現するのだ。

このバンドよりもBON JOVIのほうが後輩バンドにあたるが、BON JOVIのほうがいち早く出世し、88年には東京ドーム2回を実現したが、AEROSMITHはまだ日本武道館3回するだけだった。

しかし、90年代にヒットをし続けて、ついにBON JOVIと同じレベルにまでいったのだった。

BON JOVIは88年にすでにこのレベルにまでいって、それ以降はそのレベルを維持し続けてきたが,AEROSMITHは、ハードロックの大不況にに関わらず1人ヒットを続けてこのレベルにまで来たのである。

しかし、いち早く東京ドーム2デイズを実現したとはいえ、全世界でのアルバム、シングル、ビデオの総売り上げはAEROSMITHのほうが上回っている。

しかし不思議である。

何故、1人AEROSMITHだけが不況期に人気を伸ばし続けることができたのか?

当時のメインのブームの音楽的要素を取り入れたわけではないし、旧態依然とした彼らの音楽性を維持しただけである。

それなのに…不思議である。

しかし、音楽というのは、「ヒット作を出そう!」と思って出せるものではないのだ。

事で重要なのは、最大限自分の精魂を尽くしていいアルバムを作ろう、と思ってアルバムを作るだけである。

結果はどうなるかはわからない。

そうした結果、世間の多くはAEROSMITHを受け入れたのである。

1990年イギリスドニントンでおこなわれたTHUNDER,QUIREBOYS、POISON、AEROSMITH,WHITESNAKEの順でおこなわれたMONSTERS OF ROCKのリポートを『BURRN!』でタイムリーで読んだが、まさかこんなビッグなバンドにAEROSMITHがなるとは思わなかったのである。

mor 90


かたやWHITESNAKEだって、音楽をなめていたわけではないし懇切してアルバムを作ってきたことは間違いない。

しかし、それでも当時のようなヒットにはならなかったのである。

だから音楽というのは難しいのだ。

この時のアルバムGET A GRIP全米で1位になったとは先にも書いたが、快進撃は止まらず次以降のアルバムも1位、2位、5位、5位と着実にヒットを続けていったのである。

この年におこなわれたイタリアでのSONORIA FESTIVALやブラジルでおこなわれたHOLLYWOOD ROCKやイギリスでのMONSTERS OF ROCKとすべてのフェスティバルでヘッドライナーAEROSMITHを務めたのだ。

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MONSTERS OF ROCK 94』

のみならず、この年以降の世界中のフェスでAEROSMITHヘッドライナーの地位を維持し続けるのである。

セカンドビルになった87年のTEXAS JAMや90年の『MONSTERS OF ROCK』は懐かしい思い出である。

もうこの地位に戻ることはないであろう。

その前段階としての94年のイタリアでのSONORIA FESTIVALを今回は観てみようと思う。

このフェスを知ったのは2003年のことである。

私はハードロックが大好きなので、いろいろと集めていたが、90年代の半ばから不況期に突入し、この頃デビューしたバンドを聴くも全然よくなく、しかもそれまで良好なアルバムを出していたバンドでさえも、聴くに堪えないアルバムを出すことが連続して起こり、私は半ば失望しかけていたのである。

しかし、この年にWHITESNAKEが再び復活し、非常に素晴らしいライヴをおこなってくれたこともあり、私はブートレッグ屋にいってこの時のライヴモノを買って観た。

素晴らしかった。

それ以降、このバンドのこういったモノの虜になり、いろいろと過去のブートレッグも買って観るようになったのだ。

その1つとして、94年にこのSONORIA FESTIVALがおこなわれていたことがわかったのだった。

しかし、さらに探索していくに、このフェスにあのAEROSMITHも登場していたことを知ったのだった。

この時は、あのGET A GRIP全米ナンバーワンになったこともあり、当然ながらヘッドライナーだった。

しかし、驚いた。

このフェスに関しては、『BURRN!』でリポートされていなかったのだ。

AEROSMITHWHITESNAKEこの2つのワールドワイドで成功したバンドが共演したフェスとなれば、当然『BURRN!』でリポートされることになって当たり前であるともいがちであるが実際はそうではなかったのだ。

さらに探索していくと、イタリアでのGODS OF METALというフェスや、ドイツでのROCK AM RINGというフェスがあるということも、ブートレッグ屋で知ったのだった。

もしもブート屋に行かなかったら、この2つのフェスも知ることなく終わっただろう。

この2つのフェスも『BURRN!』では報道されないのだから。

そういう日本の雑誌では知ることのできない海外でのフェスを知ることは非常に面白いものである。

この『SONORIA FESTIVAL』は3日間にわたっておこなわれた。

その最初の日に、AEROSMITHWHITESNAKEは登場した。

しかし、WHITESNAKEの直前にHUEY LEWIS & THE NEWSが登場したというのは驚き、笑ってしまった。

あまりにジャンルが違うからだ。

このフェスは、イタリアのテレビで放映され、その模様を録画して日本にもってきてブートとして販売されたものであるが、HUEY LEWIS & THE NEWSのはブート屋で販売されていない。

おそらく全日とも10以上のバンドが参加したため、全部を放映できなかったのだろうと思う。

YouTubeで探してみるも、HUEY LEWIS & THE NEWSのは見当たらないのだ。

しかし、WHITESNAKEのはある。

当然ながら私はそのブートを買ったし、この年の来日公演にもいった。

イタリアで放映された曲は以下である。

Bad Boys
Slide It In
Love Ain't No Stranger
Slow An' Easy
Is This Love
Fool For Your Loving
Here I Go Again
Still Of The Night

テレビ放送ということもあり、演奏された全曲を放映されたわけではないことは確かである。

この年の来日公演では、COVERDALE/PAGE“Don't Leave Me This Way”もなされたが、このイタリアの放映ではされていない。



https://www.youtube.com/watch?v=TET9TFsWZrM


WHITESNAKE復活!」とこのバンドのファンは心躍っただろうが、今思うにやはり曲がワンパターンだな、という気がした。

Bad Boys、Slide It Inという流れは87年と変わらないし、選曲もほとんど変わらない。

2003年に復活した際にも、このセットリストとほとんど変わらなかったのである。

非常に新しい発見がない。

しかも、この年のブートを観て思うに、この時のメンバーはこのバンドの良さを引き出すようなプレイをしていないのだ。

ギター、ドラム、キーボードといずれもである。

しかし、元RATTウォーレンデマルティーニ(g)、元NELSONポールマルコヴィッチ(key)、元HEARTデニーカーマッシ(d)と一線級のバンド出身のミュージシャンがWHITESNAKEに集結したということは非常に心躍らないわけにはいかない。

このブートはフルライヴではないが、この年のフルライヴ映像についてはちがうページで紹介したので、そこを読んでいただきたい。

WHITESNAKE  LIVE  IN  RUSSIA


このツアーは、GREATEST HITS』アルバム発表に伴うツアーであったが、そのベストアルバムは、販促をほとんどおこなっていないにもかかわらず、全米で146位にまで上昇しプラチナムを獲得することになる。

しかし、WHITESNAKE 87』は、全米だけでこれまでに800万枚も売っているのに、ベストアルバムはこれだけしかいかなかったの?と疑問に思わざるを得ない。

もっと売れてもよかっただろうに…。

そのベストアルバムはコチラ!
  ↓



Greatest Hits


しかし、私が思ったのは、WHITESNAKEがセカンドビルで、AEROSMITHがヘッドライナーだろう、ということだった。

しかし、WHITESNAKEの最後の“Still Of The Night”が終わった時は、まだ夕日が見えていた。

しかし、AEROSMITHが登場した時は、周囲が真っ暗なのだ。

WHITESNAKEが終わってから2時間は少なくとも経っているのは間違いない。

セカンドビルが終わってからそんなに時間を空けるはずはない、どうしたのか?と疑問だったのである。

しかし、その後ブートを探索するに、わかったのはセカンドビルWHITESNAKEではなく、SPULTURAだったということである。

separutula.jpg


「ええ〜っ!全世界で1000万枚を売ったアルバムをもつWHITESNAKEを差し置いてSEPULTURAがセカンドビルになったの?」

と驚愕の思いにかられたのである。

しかし恐るべしSEPULTURAではないだろうか?


この年の前年に出されたアルバムCHAOS.A.D全米で32位にまで上昇し、全英でも11位になり、全米全英共にゴールドディスを獲得したのだった。

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CHAOS.A.D

このバンドはブラジル出身だが、ブラジル出身のバンドでは初の快挙である。

ではこのフェスのおこなわれたイタリアではセカンドビルに抜擢されたほどだからさぞ売れたんだろうと思い、調べるもウィキペディアに書いていないのである。

しかしかなりイタリアでも売れただろうと想像できる。

WHITESNAKEを差し置いてセカンドビルになったくらいなのだから。

放映された時間もWHITESNAKEのよりも長い。

この時のSEPULTURAのセットリストは以下!

Refuse/Resist
Territory
Troops Of Doom
Slave N.W
Nomad
Propaganda
Amen
Inner Self
Kaiowas
Dead Embrionic Cells
Arise

Policia



しかし、これだけの快挙をあげたのだから、この年に他のフェスにも参加した。

故国ブラジルでおこなわれた 『HOLLYWOOD ROCKの初日のヘッドライナーになり、イギリスのMONSTERS OF ROCKでもサードビルになった。

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HOLLYWOOD ROCK

この年は、AEROSMITHの年であったのと同様にSEPULTURAの年でもあったのだ。

グラインドコア的な暴力性に、疾走感で畳みかける手法はあたかもPANTERAが先駆者的な存在になっているが実際はそうではなく、このSEPULTURAなのである。

それは、このアルバムの前のARISEアルバムで実証済みだ。

そのARISEアルバムは全米で119位にしかいかなかったが、このCHAOS.A.Dでは言いなり急上昇するのである。

こういう不思議なことがおこることもハードロック、ヘヴィメタルを研究していく上で面白いことである。



https://www.youtube.com/watch?v=nRyi_U8Q3e8

 このSEPULTURAの曲もそうであるが、あのMETALLICAMETALLICAが出る直前はハードロックが全盛で、ヘヴィメタルはマイナーな印象を与えていた。

 しかしMETALLICA』アルバムの登場によって、ハードロックファンをも包み込んでしまうようなとてつもない威力を発せられたのである。

ヘヴィメタルがメジャーになるぞ!というようなである。

そんな品位をこの年のSEPALTURAも持っている。

しかし、この時の黄金メンバーは、その後いろんなトラブルに巻き込まれて、依然としたバンド形成ではいない。

それとともに、バンドの地位は低下してしまったのは否めない。

このバンド編成のままなら、と悔やまれてならない。

何はともあれ、あのWHITESNAKEの後に、演奏したという興味深い時期がこのバンドにはあった、ということを覚えておいて損はないだろう!

SEPULTURAのこの当時の最新アルバムはこれ!
  ↓



Chaos A.D.


この年はAEROSMITHの年だったことに違いはない。

この前年に出された『GET A GRIP』アルバムが全米1位についになった。

デビューから20年を経てついにナンバーワンを獲得したのだ。

earo.jpg

この実績を出せば、どの国のフェスでもヘッドライナーになるのは当然のなりゆきだろう。

このアルバムからは6枚のシングルがカットされ、アルバムも全米で700万枚も売っている。

この時期はどのハードロックバンドも苦戦を強いられ、こんなシングルカットも、できようはずがなかった。

しかし、AEROSMITHはちがっていた。

不思議と言えば非常に不思議な現象である。

この年はヘヴィダーク路線をハードロックバンドも強いられ、その結果楽曲が無残に変形していってしまったのだ。

それはたかだか300万枚くらいの売り上げ実績のバンドでは、そうせざるを得なかった。

このくらいの売り上げでは、買った人にそのバンドのCDを買った人に永遠にファンになるように忠誠を誓わせることはまず無理に近いのだ、1000万枚単位で売ってきたバンドでなければ。

しかし、AEROSMITHはこれまでの積み重ねもあるし、前作もかなり売ったので、自分たちのやりたいように音楽を踏襲するだけでよかったのだ。

それが功を奏し、大ヒットに結び付いた。

今はヘヴィでダークが流行っているから、という理由でその要素を安易にとりいれたりするとファン離れを起こすのである。

このGET A GRIPアルバムの大ヒットも、93年までのハードロックの不況を吹き飛ばす起爆装置になるかと思いきやそうではなかったのだ。

BON JOVI、AC/DC、VAN HALENそしてAEROSMITHと出せば必ず売れるバンドと、ほとんど売れないバンドという二極化の始まりだったのだ。



https://www.youtube.com/watch?v=FDZSUCYKMVk


しかし不思議である。

ことはハードロックでもヘヴィメタルでも、信条はヘヴィさがなければ魅力的には映らない。


ヘヴィさでは、どのバンドよりも少ないにも関わらずAEROSMITHは不況期にも関わらずヒットを飛ばし続けた。


この現象も七不思議の1つと言えるだろう。

(セットリスト)
Fever
Amazing
Crying
Love In An Elevator
Janie's Got A Gun
Sweet Emotion
Walk This Way


98年についにAEROSMITH東京ドームでの公演を敢行した。

これは素直に喜ばなくてはならないだろう。

そしてそれ以降も、東京ドーム公演を維持している。

そんな地位を獲得するこのバンドの先駆的作品として、このアルバムはおススメしたい!

当時の最新アルバムはこれ!
   ↓



Get a Grip


以上のブートレッグは以下のショップで手にいれられます!

AIRS



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